家の扉がほんの少し開いた。少年が外を覗く。冷たい空気が足元に流れ込んできた。冷気がしんしん染みる。 昨晩は雪が降らなかったのかしら、彼は思った。 道は真っ白だ。雪に太陽が映ってきらきら光っている。ばたん、重い戸を閉めた。 「母さん、母さん、昨…
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